[インタビュー]ユーザーが意識する必要がないところまで値段を下げる、家具のサブスク『CLAS』の価格戦略とは

有料会員と無料会員がありますが、無料会員で言うと既に1万人は超えているという状況です。

ー先程も話題に上がったUXの部分について、ユーザー接点の工夫などはありますか?

今、CRMの部分はあまりやっていないです。
例えば健食とかであれば、体験キットがあって、その後定期購買につながってという流れがあると思うんですよね。
毎月届いたりするじゃないですか。

CLASの場合、一度家具を入れるとその後はずっと使っていただくというモデルなので、あまりしつこくコミュニケーションをとらなくていいのかな、と思います。
使って頂いていて、ご満足頂く部分が大事なんじゃないでしょうか。

弊社は階段状に価格を下げていくので、例えばソファーなんかも3年使って頂いた後って月額が500円とかになるんですね。
気に入って使って頂いて、要らなくなったときに必要に応じて引き取りに行きます、というのがメリットなんですよね。
処分するのに便利屋さんなどを呼んだら2万円とか3万円とかかかってきますが、すぐに引取できる。

なので、長く使って頂いてもお客様の損にならないプライシングというところで、今考えています。

ープライシングが柔軟に設定されていると感じたのですが

今はまだまだプロダクトマーケットフィットが完璧には出来ていないと思っていて、プライシングについてもテストしていかないといけないかなと思っているんですよね。
家具のサブスクリプションってまだ新しいので、参考にする他社がまだ存在していない。
だから、自分達でテストしながら柔軟に設定していく必要があるのかなと思っています。

家具業界の市場規模が縮小する中、サブスクで裾野を広げて新たな市場を開拓する

ー家具のサブスクリプションを始めてよかったことは?

今うちで一番出ている商品はベッドとソファなんです。
その意味って何だろうと考えた時に、家具って大物になればなるほどユーザーペインが大きいんです。
そういたものからどんどん先に借りて頂いているということは、やっぱり世の中の方というのは、家具の購入や処分に大きな課題を持っていて、CLASを通してそういった課題を解決出来ていんだな、と思います。

そこがすごく嬉しいなと思います。

借りて頂いた方のインタビューも行っているんですが、売り切りの家具屋では捕捉できていないユースケースというのがあると思います。
例えばソファなんて、あっても無くてもいいわけじゃないですか。
一人暮らしだったらベッドで代用できてしまったり。

あったらいいなとは思うけど、買うとなるとちょっと重たい。
でもレンタルだったら使ってもいいかな、という。
こういうような、買い切りでは捕捉できていないようなユースケースというのが掘り起こせています。

今、家具業界全体の市場規模って下がっているんですが、家具の裾野を広げることであらためて市場を広げていくことが出来る。
それがサブスクリプションならではかなと思っていて、すごくこのサービスを始めてよかったなと思います。

ー家具業界の規模は下がっているんですね

サブスクマガジン 編集部
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