サブスクの顧客獲得、こうすればできる!

サブスクリプション型ビジネスでは顧客の継続に力を入れますが、持続的な事業の成長のためには新規顧客の獲得が欠かせません。
今回は、サブスクの新規顧客獲得にフォーカスして記事をお届けします。

サブスクの顧客の入り口は2ステップ設計

サブスクリプション型ビジネスは、売り切り型(フロー型)ビジネスとは違った考え方で顧客を獲得しています。
売り切り型ビジネスとサブスクリプション型ビジネスの顧客獲得の設計はどこが違うのでしょうか。

売り切り型ビジネスの場合、商品を買ってもらうのがゴールです。

サブすく顧客の入り口は2ステップ設計

ソフトウェアでは、無料のお試し期間を設けて、一定期間が過ぎると課金を促す画面が表示されるシェアウェアがありました。
無料期間中は一部の機能しか使えなかったり、課金を促すポップアップが毎回表示されるなどの制限がかかっていたりしたことを覚えている方も多いと思います。

美容室などの店舗の場合、はじめての方限定の割引券などをクーポンサイトやアプリで配布して集客をしています。
初回は薄利で顧客を獲得しても、スタイリストの接客や技術でリピートしてもらおうという取り組みです。

スーパーなどでは、昔から試食や試飲がありました。
これも、実際に食べてもらって気に入ったら買ってもらう取り組みです。

売り切り型ビジネスでもリピーターは重要と考えられています。
お店で使えるポイントカードなどは顧客にリピートしてもらうための一般的な方法です。
また、リピート客が多い老舗旅館などでは顧客に満足してもらえるサービスが売りであったりします。

とはいえ、売り切り型ビジネスでは顧客獲得にかけられるコストは限られています。
原則的には初回購入で出る利益の中から顧客獲得コストを算出しているためです。
顧客が確実にリピートするわけではないので、リピートを考慮した設計が立てられない、というのが理由です。

サブスクリプション型ビジネスの場合、契約はスタートでその後継続して利用してもらうことを前提に、新規顧客の入り口が設計されています。
商材によって契約期間はまちまちですが、食品や化粧品などの消耗品であれば2~3回の継続購入を目標において設計します。

その後実際に売り出してから平均継続回数を測定して、継続回数に応じた販促施策を組んでいくことになります。
サブスクリプション型にすることで、顧客の契約のハードルは上がる傾向にあります。

単品の購入であれば購入後に「自分に合わなかった」「失敗した」と思っても、一回限りなので損害は最小限に食い止められます。 一方でサブスクリプションの場合には複数回の購入が想定されるため、もし失敗してしまったら・・・と考えると顧客が二の足を踏んでしまうのも納得できます。

このような心理的なハードルを超えるために設定されているのが、2ステップ設計です。

例えば初回割引や、無料・低額でのサンプルお届け、1ヶ月無料お試しなどがよく見かける手法です。
顧客にとっては、通常購入よりも大幅に安い価格、あるいは無料で商品やサービスを試せる、試したあとに継続購入するか終了するかを判断できるというメリットがあります。

商品告知は、お得さ・悩み解消・便利の3要素を顧客に伝える

2ステップ設計ができたら、次は商品告知です。

以前の記事で、サブスクリプション型ビジネスの商品企画における「お得・悩み解消・便利」(ONB:オンブ)について触れました。
参考記事:『サブスクモデルの成功の秘訣はオンブ!?失敗事例にも照らし合わせてみる

商品の告知でも、この「お得・悩み解消・便利」の3つのポイントをきちんと伝える必要があります。

お得・・・買い切りよりもサブスクリプションの方がどうお得なのか?
悩み解決・・・具体的に顧客のどんな悩みを解消してくれる商品・サービスなのか?
便利・・・サブスクリプション契約をすることで何が便利なのか?

告知の媒体がウェブであっても、チラシやDMであっても上記3つのポイントは押さえましょう。

お得については、化粧品やバス用品などの消耗品であれば売り切り型の価格よりも定期購入するサブスクリプションの方が価格が安いのが一般的です。
高価なソフトウェアや、家具などは購入するよりも必要なときに必要なだけレンタルできた方がコストがかからなくて済むというお得さの訴求も可能です。

悩み解決については、アパレルのサブスクリプションであれば、自分の選ぶ服がどうしても同じ傾向になってしまう、いつも同じ量販店の服で済ませてしまう、などの悩みに対して、スタイリストがその人に合っていてかつ少しだけ冒険できるようなコーディネイトをお届けすることで、解決をはかっています。

洋服の月額レンタルサービスairCloset(https://www.air-closet.com/)は、ページのTOPで“毎日「なに着よう」と悩むあなたに月額制ファッションレンタル”というキャッチコピーを配置して、顧客のどんな悩みを解決するか?を明確に打ち出しています。

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まとめ サブスクリプション型ビジネスでは顧客は継続的に御社サービスを利用し続けてくれるVIP顧客

売り切り型のビジネスの場合、何度もリピートしてくれる顧客はヘビーユーザーあるいはVIP顧客と呼ばれます。

サブスクリプション型のビジネスにおいては、顧客は継続的に御社のサービスを利用し続けてくれるので、必然的にVIP顧客になります。
いきなりワンステップでVIP顧客が獲得できるかといえば、それは非常にハードルが高いマーケティングになります。

顧客がウェブやDM、チラシではじめて御社の商品やサービスに接してすぐにVIP顧客になることはまれでしょう。
そのために用意するのが2ステップ型のマーケティング手法です。
まずは無料お試しや、安価なサンプルなどで敷居を下げて顧客との関係づくりをはじめます。

顧客とコミュニケーションをとったり、自社の商品の良さを実感してもらいながら、サブスクリプション契約に結びつけることが重要です。
また、商品やサービスの告知では「お得・悩み解消・便利」の3つのポイントをしっかりと盛り込んで、顧客に御社との契約がメリットがあることを訴求しましょう。

明確な悩み解決がなければ、御社の商品やサービスを毎月お金をかけて契約する必然性がなくなってしまいます。 また、価格的にもお得感があるような設定が必要です。

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杉山拓也
大手SIerを経て、ベンチャー企業にて複数のB2Bメディアを立ち上げる。 その後アプリマーケティング会社を立ち上げ、500以上のアプリマーケティングを支援。サブスクリプション型のビジネスを通して継続的にユーザーとコミュニケーションする重要性を体感する。 サブスクリプションマガジン編集長。