[インタビュー]ユーザーが意識する必要がないところまで値段を下げる、家具のサブスク『CLAS』の価格戦略とは

家で言うと、今都内だと9割以上が賃貸に住んでいると思うんです。
経済合理性で考えると家を買ってしまったほうがいいよ、とよく言われるんですが、買ったほうがお得なのか借りたほうがお得なのかといった計算式は考えずに賃貸に住むわけですよね。
賃貸においては、もはやそういった計算式が浮かばないところまでプライシングがされていると思うんですよ。

家具もそこまで下げる必要があると思っていて、我々の利益の回収って遅くなるとは思いますが、それをやらないと文化が定着しないと思っています。
プライシングに関してはそういうポリシーでやっていこうと思っています。

ーとはいえ事業としては黒字化を目指すという側面もあると思いますが、それについてはいかがでしょうか

あまり黒字化を急いではいないです。
この手の商売というのは、最初にスケールを取ってしまった者が価格の決定権を持てると考えています。

ー家具のサブスクリプションというと投資額も大きくなると思うのですが

相当程度に大きい投資が必要だと覚悟していますので、株式による調達、借り入れ双方をフル回転させる計画です。

 

ー非常に参入障壁が高いですね

僕の場合、あんまり参入障壁については気にしていません。
今の時代、どんな商売であろうとやろうと思えば出来てしまう。

その中でも家具のサブスクリプションは投資がかさんだり、オペレーションがヘビーだったりするので、参入するのは難しい部類だろうなとは思います。

サブスクの最高のUXは長く使ってもお客様の損にならないプライシング

ー家具というとモノが動くので送料がかかると思いますが

家具の配送は今、3PL(3rd Party Logisticsの略。物流機能の第三者委託。)ですが、ゆくゆくはここも内製化していこうと考えています。
お客様に長く使っていただく上で、お客様接点をきちんと作っていかないといけないと考えています。
ネットの商売である以上、お客様と直接コミュニケーションできるのは配送のタイミングしかないので、UX最大化のためにも内製化して、きちんと教育をしていかないといけないと思っています。

ー利用するユーザーはどういった方が多いんでしょうか

個人・法人双方やっているます。
規模でいうと法人の方が多いので、オフィス家具のニーズはかなりあります。
マンスリーマンションのオーナーやデベロッパー、数十部屋単位のホテルやホステルといったところでのニーズは非常に高いですね。
意外とニーズが大きかったのが、超短期型のショールームやオープンルームなどに対する“ステージング”と呼ばれる需要です。

個人では20代~30代の方が多いですね。
お客様のアンケートをとらせていただくと、IT企業の方だったり、比較的住み替えの多いビジネスマンにレンタルのニーズが多いようです。

ー今の会員数はどのくらいいらっしゃいますか?

サブスクマガジン 編集部
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