カスタマーサポートなどは僕自身が8割、9割をやっています。公式のSNSアカウントなどを通じてユーザーさんとのやり取りもしています。レスポンスの速さが信用につながる部分もあると思っているので、ここに関しては重要視しています。
メインはTwitterですが、instagramはメニューが拡充したときなどに活用しています。「どんなメニューがあるんだろう?」みたいな時にinstagramを見てもらうような使い方です。
情報の拡散性を考えたときにIが多いということもあってTwitterをメインで活用しています。
ーサブスクリプション型のサービスを提供する中で、ユーザーのメリットはどんなところがあると考えていますか?
衣食住に関してはサブスクリプションは相性がいいと考えています。住環境で言えばそもそも賃貸マンションなどは月額で支払いをしていますし、ランチについてもほぼ1日1回食べているものになりますよね。
ランチに関しては、いつ食べるかどこで食べるか、いくらくらいのものを食べるかといった決断をすることが多い面倒臭さが結構あると思っています。そういった決断の手間を省きつつも、新しいお店に行ってみるとか、外に出てリフレッシュするといった省かない方がいいことをサービスの価値として提供したい思っています。余計な決断をしなくていいかわりに、食を通じたあたたかみみたいな部分はきちんと感じてもらいたいなぁと思いますね。
サブスクリプションだからこそ、細かいお金の計算などもしなくていいといったメリットもあると思います。ランチの費用は結構見えにくいので、それを毎月定額といった形で見える化することで、家計にもやさしいのではないでしょうか。
ー事業者から見たサブスクリプションのメリットにはどんなところがあるのでしょうか
今の時代は、ブランドの信頼性というか、ユーザーとのコミュニケーションといった信用の部分が非常に重要になっていると思います。そういった意味ではサブスクリプションというモデルはまさにユーザーとのつながりの中で事業を進めていくので、こうした時代背景に合っているのではないかと思います。
コアになるユーザーが信頼関係が増えていけば、いわゆるアップセルやクロスセルといったことも可能になってくるので、事業としてもスケールするのではないでしょうか。ただ、それをやる時に、関係性を崩してしまうような設計にしないようにする必要はあると思います。
昔、何かで読んだのですが、まず人が集まる商店街みたいなものを作ってしまって、そこに自販機1つ置けば売れる。人が集まる場所を用意して、その人達のニーズに従ってサービスを提供していけば、売上が上がり始めるという考え方が面白いなと感じました。
僕の場合も同じで、最初から1食ごとの価格だけで儲けるというよりも、まずは使ってもらって関係性を高める。そうして集まってくれたユーザーさんがどういったニーズを持っているかを知ることで、次の価値を提供できると思っています。
ー今後はさらにメニューも拡充していくということでしょうか
そうですね。ランチだけではなく、どうやったらユーザーさんの食に対する意識を変えていけるのかな、ということを考えています。月にいくらあれば食事に困ることなく生きていけるという部分を作って、さらに特別な体験ができる、といったサービスを追加していくこともできると思います。
それは、POTLUCKが高級フレンチなどの高いメニューを作っていくという意味ではなく、ユーザーそれぞれの価値観において特別な体験ができるといったイメージです。
ー今後の展開についてさらに聞かせてください
POTLUCKが都市型のサービスなので、まずは東京都内でサービスを発展させていきつつ、日本の都市部やアジアの都市部といった場所に展開していくのが、今後数年の取り組みになってきます。
また同時にゴーストレストランやシェアキッチンなどに入る新規の作り手のサポートなども構想段階ですが郊外など飲食店が少ないような地域でも、料理が得意で自宅で作れる方などが、料理を提供するような仕組みを作りたいと思っています。そうすることで、食を通じたローカルコミュニティに貢献することもできるのではないかと考えています。
僕は飲食店自体がコミュニティだと思っているので、古き良き商店街ではないですが、行きつけの飲食店に行ったら知り合いも来ていて話をする、みたいなコミュニティを都市部を中心に作っていきたいと思っています。
ただ、今は目の前の取り組みとして、まずは渋谷エリアでどのくらいの店舗やメニューがあればユーザーがどれくらいついて、継続率はどのくらいなのか?価格はどれくらいが適正なのか?といった検証を進めていき、今後エリアを拡大していきたいと思っています。
ーありがとうございました。