[インタビュー]熱狂的ファン“ガチ勢”を生み出す食のサブスク『POTLUCK』の秘密

 

紹介での入会が40%という高さ

ー今の会員数はどの程度でしょうか

会員数は、アカウント作成ベースで5,000名を超えたくらいです。まだまだ少ないのですが、エリアの拡大と共に増えてもらえたら嬉しいと思っています。

 

ー会員の継続期間はどのくらいでしょうか

まだサービス開始半年ということもありますが、おおよそ2~3ヶ月といったところです。サービス開始当初は15店舗程度だったこともあり、1~2ヶ月だけ試して解約という方が多かったのですが、店舗数が増えてきた現在では継続率は増加傾向にあります。

POTLUCKはテイクアウトサービスなので、自分が取りにいける範囲にお店があるか、というのが利便性という意味では一番大きいです。月間20〜30店舗程度のペースで導入が増えているので、この部分に関していえば急速に利便性は上がっていると思います。エリアを限定したサービス展開をしているので、ユーザーに対する店舗の数が増えてきて、継続利用するメリットが出てきたと考えています。

もう一つ、コンビニなどで購入するお弁当よりも高い品質のものを提供していきたい、という意図もあって、ユーザーさんからは積極的にレビューをもらうようにしています。満足度の低いメニューに対してなるべくケアをしていくようなカスタマーサポートにも力を入れています。

今だとユーザーの40%が紹介からの登録になっています。自分が満足したからこそ、知り合いを紹介してくれるという体制がようやく整ってきたのかもしれません。

 

ー紹介からの登録が40%というのは非常に高いですね、その他に新規ユーザーの獲得のための活動はされていますか?

サービス開始当初、自分らしく働く女性向けのアパレルブランド『FABIA(ファビア)』とタイアップさせて頂いたりしました。ターゲットの層が私達のサービスと近い為ですそれから、メンズスキンケアブランドの『BULK HOMME(バルクオム)』さんとのタイアップなども実施しました。

ターゲットの近いブランドさんとのタイアップで、認知を上げていく取り組みに力を入れていました。

 

ーターゲットユーザーというと、どういった方になるのでしょうか

先ほども少しお伝えしましたが、20代後半から30代の男女(やや女性より)で、情報感度が高く、色々なものに興味があるような方をメインターゲットに設定しています。実際に、会社で働きつつも、自分なりの活動をしているような方もかなり増えてきている、という実感もあります。

そういう方々にアーリーアダプターになってもらうことで、そこからの拡散もしてもらえる考えています。情報感度の高い方に対して、いいサービスを提供して満足いただくことで、口コミも広がりやすい環境が整うのではないでしょうか。

 

ー設定していたユーザー像と、実際にサービスを始めてからのユーザーの違いなどはありましたか?

そこはブレがなかったです。もちろん、40代〜50代の方にも利用いただいているのですが、特にランチに関してはあまりズレがなかったように思います。POTLUCKを使わないユーザー像としては、エリア外の方はもちろんですが、例えば営業さんだったり、エリアを問わず色々なところで仕事をしている方かもしれません。

 

コアとなるユーザーが確立してくれば黒字化も見えやすいのがサブスクリプション

ーユーザー層も想定どおりで、価格設計も固めに設定しているようですが、事業として黒字ベースで進んでいるのでしょうか

初期費用やキャンペーンなどを行っているので、今の時点では赤字です。まだ実験ベースという意味合いが強いので、トライアンドエラーしながら進めています。

今後、適正な価格の確立により、ユーザーが増えていけば、黒字化は見えてくると考えています。あとは、ブランドがきちんと確立されるかどうかも重要ですね。

サブスクリプションモデルなので、コアになってくる既存ユーザーが増加してくれば、事業としての目処は立ちやすいと考えています。新規ユーザーに関しては、特定エリアでの認知度を上げることで、広告費の大量投下みたいな戦略ではない形での増加をさせていきたいと考えています。

 

ー既存ユーザーが重要ということで、ユーザーさんとのコミュニケーションなどはどうやってとっているのでしょうか

吉澤 哉
プロデューサー、プランナーとして商品のブランド化・ファンの獲得を目的に各種ブランドサイトを構築。サイト制作だけでなく、イベントのプランニングを多数実施。 大手ECサイトの総合ディレクションやUI改善を担当。 イベントのノウハウで、常にリアルマーケティングを意識した制作をするプロデューサーとして支持される。