[インタビュー]熱狂的ファン“ガチ勢”を生み出す食のサブスク『POTLUCK』の秘密

 

ー現在もテストを続けられているんですね。POTLUCK開始前にもテストはしていたのでしょうか

サービス開始4ヶ月前くらいから、知人や友人という小さな範囲内でサービスのテストを開始して、そこから紹介でサービスを使ってもらっていた時期があります。おおよそ100人の方とお会いして、現在のランチの事情、例えば外食の頻度や、お店の選択肢の数、1回に使う金額といった部分をヒアリングして、今のPOTLUCKの形になっています。

 

価格設定はユーザー視点で

 

ー価格設定についてはどうやって設計したのでしょうか

現在の6枚、12、20のプランの価格設定についてはかなり考えました。今でも試行錯誤は続いています。理想的な価格設定としては、単に価格競争に走ってしまうよりも、ある程度付加価値やブランド付けも加味した価格の方が、提携してくださるお店にとっても無理がないと考えています。

あとは、うちのターゲットとしては20代後半から30代の女性で、食に対して意識が高い方たちを中心に想定しています。そういった方々は、食には関心があるけれども、忙しさや金額の面からコンビニ食を食べているという現実があったり、時間がかかってしまうことや、一食あたりの値段が1000円程度かかってしまうことから、ランチの外食を敬遠している場合も多いのではないかと考えています。

外で買ってくるお弁当ということで考えても、ヒカリエの地下のデリなどで買うと概ね800円くらいかかります。そうしたことも考えて、POLUCKの価格帯としては、コンビニよりも少し高いけれども、外食よりは少し安いくらいの設定にしています。

 

ーではどちらかというとユーザー視点に立った価格設計をしたということですね

そうですね。ユーザーさんの視点と、店舗さんにとって無理のない価格を考えました。店舗さんとしてはやはり、原価は割りたくないし、安売りもしたくないと思いますので、そのバランスも考えた設計にしています。

『POTLUCK』は渋谷エリアで急速にユーザーを伸ばしている

 

ー店舗さん向けのページも拝見させて頂いたんですが、店舗さんには使った分の支払いをしているんですね

そうですね。ユーザー側と店舗向けで若干モデルが違っています。ユーザーさんはチケットをまとめて買うほどチケットあたりの単価が下がっていくのですが、飲食店側ではチケット1枚あたりの単価を固定してお支払いしています。

 

ーモデルとしては仕入れ型に近いですね

そうですね。

 

チケット制から定額制導入の背景とは

ーこのタイミングでの定額制導入はどういった意図があるのでしょうか

ベータ版のオープンが昨年9月なので、サービス開始半年になります。実際に半年やってみて、初月申し込みのハードルをどう超えるか?がポイントだなと感じています。フィットネスなどの場合、初月半額だったり、お友達からの紹介だと初月無料などにして集客していますよね。

今回、100名限定で12,000円の放題プランを導入したのは、これで話題を取ろうといった意図ではなく、まずはサービスを体験してもらいたいという思いがありました。店舗数も急速に拡大している背景もあり、店舗さん側にも顧客に来店してもらって慣れてもらう必要があります。実際にPOTLUCKを通してお客さんが来てくれるということも実感してもらいたかった、という意図もありました。

先着100名という形で実施しましたが、ここまで反響をいただくとは思っていませんでした。当初は数ヶ月で100名に到達するくらいの予定でしたが、蓋を開けてみたら1日で100名に到達してしまいました。

現在は、チケットプランに加えて24,000円のランチ・ディナーの定額プラン、12,000円でランチだけ使える定額プランを用意しています。これらプランも、急遽用意したプランです。食べ放題の定額プランは、一旦100名限定で運用してみて、データをとってから導入するつもりでしたが、あまりに反響があったので、用意をしました。今後実際に運営していく中で、価格については調整をかけていく予定です。

 

ーユーザーさんは、6枚・12枚・20枚のプランのうちどこから入ってくることが多いのでしょうか

現在は12枚のプランが多いです。

サブスクマガジン 編集部
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