オムロン ヘルスケア株式会社、一般社団法人テレメディーズ、ポート株式会社は、オンラインでの高血圧診療支援サービスの提供をサブスクリプション形式で開始すると発表しました。同サービスでは、自宅のスマホやパソコンを通じてオンラインで医師による高血圧治療を受けることが可能。
通信機能付きの血圧計を使用することで、テレメディーズの提供するオンライン診療プラットフォームを介して医療機関と情報が共有される仕組みです。これにより、ユーザーはいつでも自宅から治療情報や治療方針などの確認、専門医のアドバイスなどを受けることができるほか、自宅にいながら降圧薬の受け取りまでができます。
サービス提供料金は月額4,600円(税別)のサブスクリプション形式。サービスには、家庭血圧のテレモニタリング、高血圧専門医や高血圧・循環器病療養指導士によるステイタスレポート、高血圧に関するオンライン診療、降圧薬の処方、健康に関するオンライン相談など、高血圧医療支援全般が含まれています。
利便性だけでなく、オンライン診療の安全性・有効性も実証されているとのこと。ポートと東京女子医科大学が2016年に行った共同研究「高血圧診療における非対面型遠隔新診療と従来型対面診療の比較試験」では、対面診療と比較して、オンライン診療のほうがより治療による高血圧症状が改善されるという結果が得られた※とのこと。
発表では、
2017年の国内における高血圧有病者数は約4300万人おり、そのうち治療中かつ血圧が適正にコントロールされているのは約1200万人(約27%)といわれています。*1 また、高血圧が主な原因となる脳・心血管疾患は、日本人の死因の第2位(心不全)と第3位(脳卒中)*2 であるだけなく、寝たきり(要介護5)の原因第一位(脳血管疾患)*3 となっています。
*1高血圧医療ガイドライン2019(2019年4月発行)
*2厚生労働省:平成29年(2017)人口動態統計(確定数)
*3厚生労働省:国民生活基礎調査 平成28年調査結果
としており、高血圧を治療することが、健康寿命の伸延における重要課題としながらも、通院のハードルの高さから治療の中断に至るケースが多く発生していると問題を認識。スマホやパソコンといったデバイスを活用したオンライン診療を使った高血圧治療法を確立し、患者の治療継続率を高めたい考え。オンライン診療に加え、降圧薬の処方までが提供されることで、ユーザーは家庭にいながら高血圧の治療が継続できるようになります。
今回の取り組みでは、オムロン ヘルスケアは通信機能付き血圧計と測定データ連携システムを提供するほか、家庭で測定した血圧データの医療機関との共有のためのノウハウと地検を提供。
テレメディーズは、医師・医療従事者による専門チームを持っており、加えてオンライン診療を実施する医療機関の開拓と連携を担当。
サービスデザインやユーザーとのコミュニケーションなどのサービスを開発します。
ポートは同社の開発したオンライン診療プラットフォーム『ポートメディカル』を提供するほか、生活習慣病に特化したメディア『オンラインクリニック』を使ったユーザーの獲得を担当。主に開発およびマーケティングを行うとのことです。
参考『テレメディーズBP』https://telemedease.org/service/bp/