サブスクリプション型のサービスは、顧客にとって製品を購入するよりも安価に、自分の好きな期間利用できるというメリットがあります。
最近ではトヨタが車のサブスクリプションサービスを開始したこともあり、ソフトウェア以外のサブスクリプションサービスにも注目が集まりつつあります。
しかし、サブスクリプション型のサービスは、顧客が「もう使わない」と思ったらいつでも解約できるサービスでもあります。
この記事では、いつか来るサブスクリプションの解約について、その予防方法や回避策、解約があった場合の対応についてまとめます。
目次
サブスクリプション型のサービスでは、契約が顧客との関係性のスタートになります。
顧客がサービスを使ってくれている間、企業は顧客に対して最良の製品を届け続け、顧客の満足度を上げ、特にデジタルコンテンツなどでは顧客の行動をデータで分析して適切なレコメンドを出すなどして利用率を上げていきます。
しかし、残念ながらサブスクリプション契約を永久にしてくれる顧客はいません。
いつか顧客がサービスを解約する日はやってくるのです。
そのときに、企業は適切な対応をとる必要があります。
サブスクリプション型のサービスでは、顧客に対してわざと解約しづらい仕組みをとったり(ウェブサイト上で解約をわざとわかりにくい場所に設置するなど)、利用期間に縛りを設けて違約金をとったりするサービスは以前に比べると少ないように見えます。
確かに、解約を意図的にしにくくする仕組みは一見すると効果があるかもしれませんが、顧客からのイメージは下がり、二度とサービスを使ってくれなくなるリスクをかかえています。
しかし、企業としてはなんとか顧客との関係性を維持したい。 顧客視点に立って考えたときに、2つの解約防止の方法が考えられます。
その1つが、利用休止です。
例えば、定期購入しているサプリメントが余ってしまっている状態であれば、一時的に利用を休止することで余っている分を消化する期間を与えることができます。
新聞でも、長期間海外出張に出るときなどは一時的に配達を止めてもらえるなど、実は昔からある手法です。
顧客からしてみれば「余ってしまってもったいないからやめてしまおう」という考え方から「お金がかからないなら一度お休みして、また必要なときに再開しよう」と、満足度を落とさずにニーズを満たすことが可能です。
企業にとっては、解約されてしまうとそこで関係性が終わってしまうのですが、休止の形をとることによって定期的な接触が可能な関係性を維持できるメリットがあります。