サブスクリプションの成功の秘訣はオンブ!?失敗事例にも照らし合わせてみる

リクルートが“社会の「不」の解消”というように、サブスクリプションに限らずビジネスや事業は社会の「不」を解消するためにあると言っても過言ではありません。
不便、不満、不安をいかにして解消するか?は、事業を始める上で大きなヒントになります。

 

サブスクリプションを成功させるにはONB(オンブ)

サブスクリプション型ビジネスでも、顧客の不便、不満を解消することが重要です。

ここで挙げさせて頂くのが、サブスクを成功させるONB(オンブ)です。

サブスクリプションのONB

サブスクリプションでは、通常の購入よりもお得さが必要です。

ソフトウェアであれば、パッケージを購入するよりも初期の金銭的負担が少ないことで顧客からの支持を集めることができます。
ラーメン定額制では、1ヶ月通い続けるヘビーユーザーにとっては毎月の支払額が少なくなること。(そのかわり、強力なリピーターになる、トッピングを注文して単価を上げる) などが挙げられます。

また、悩みの解決も重要です。

車のサブスクリプションでは、便利な移動手段は欲しいけど、車を所有するのは負担が大きすぎるという悩みを解決しています。
肌荒れなどの悩みを抱えた顧客に化粧品を定期通販している企業は数多くあります。

便利については、月額有料動画サービスなどの場合、いつでもどこでも好きなときに好きな映画やドラマを見ることができる、などの利便性が挙げられます。
通販においては、毎月決まった時期に商品が配達される、というのも一つの便利なサービスです。

失敗した事例はONBの何が足りなかったのか?

2018年5月、カミソリのサブスクリプションサービス「Tokyo Shave Club」がサービスを終了しました。

サービス開始直後はアメリカの「Dollar Shave Club」の日本版、とメディアでも取り上げられたものの、事業としての継続が難しかったようです。

カミソリのサブスクリプションTOKYO SHAVE CLUB

果たして「Tokyo Shave Club」のサービスでは何が足りなかったのでしょうか。
お得、悩み解決、便利の3点から考えてみます。 お得の視点で見てみましょう。

同サービスは6枚刃の替え刃3つが毎月送られてくるプレミアムプランが月800円、4枚刃の替え刃3つが毎月送られてくるスタンダードプランが月600円、2枚刃の替え刃4つが毎月送られてくるシンプルプランで月100円、という価格設定でした。

Amazonで替え刃を調べてみると、Shickの5枚刃(本体+替え刃17個付)が2,990円でした。(2018年12月現在)
本体を除くと替え刃1枚あたりの単価は約176円になります。
替え刃3つでも527円という事になり、「Tokyo Shave Club」の4枚刃1ヶ月分よりも安価に5枚刃が購入できることになります。

あまり金銭的なメリットはなさそうです。

お悩み解決の視点で考えてみると、顧客のどんな悩みを解決するのか、こちらもやや曖昧です。
カミソリは常に新しいものを使わないと、肌を傷つけてしまう、という問題はあります。
カミソリ負けというお悩みは確かに存在しているはずです。

とはいえ、果たして月3回替え刃を取り替える人はどの程度いるのでしょうか。

同サービスを継続するためには、顧客のカミソリに対する教育や啓蒙も必要です。

便利の面では、同サービスは宅配を受け取らなくても毎月ポストに商品が投函される、という利便性があります。
あるいは、わざわざスーパーやホームセンターに買いに行かなくても、待っていれば届く、というのも便利です。

ただ、先に述べた替え刃17個セットなどを週末に買ってしまえば、当面はもう買う必要がなくなってしまうので、便利さという面では顧客のメリットが薄いように感じます。

まとめ サブスクリプションを成功させるONB(オンブ)を今一度見直してみよう

このように、サブスクリプション型ビジネスでは、お得、悩み解決、便利の3つがポイントになります。

お得・・・そのサービスは製品を購入するよりもお得なのか?あるいは定期購入に踏み切るだけのお得感があるか?

悩み解決・・・顧客が持つ悩みとは何か?提供しようとしているサービスはその悩みを解決するのか?

便利・・・そのサービスの利便性は何か?顧客はそのサービスのどこに利便性を感じるのか?

サブスクリプション、つまり定期購入は顧客に毎月固定費が発生します。
この障壁をどう乗り越えて、顧客を契約にまで至らせるか?サービス設計や、価格設計(プライシング)もキモになってくるでしょう。

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杉山拓也
大手SIerを経て、ベンチャー企業にて複数のB2Bメディアを立ち上げる。 その後アプリマーケティング会社を立ち上げ、500以上のアプリマーケティングを支援。サブスクリプション型のビジネスを通して継続的にユーザーとコミュニケーションする重要性を体感する。 サブスクリプションマガジン編集長。