【インタビュー】プロ料理人のサブスクリプション『シェアダイン』 ベータ版を経てサブスク導入まで

 

ユーザーにレシピを紹介しても離脱しない理由

-現在は一都三県でサービス展開されていますが、これも当初からスモールスタートで計画されていたのでしょうか

はい、最初は23区からのスタートでした。料理家さんが増えていくとともにサービスエリアを拡大しています。

 

-数あるビジネスモデルの中でサブスクリプションを選んだ理由はどういうところにあるのでしょうか

もともと、全世帯を対象として、ライフステージに合わせて料理を提供していく伴走者という構想をしていました。そのなかで、まずは子育て世代を対象にしてリーンスタートをしたイメージです。こうした背景もあって、継続課金で長いおつきあいをしていきたいね、という考えがありました。

加えて、サービス設計の段階でのユーザーヒアリングでわかったのですが、同じ子育て世帯でもそれぞれ違った悩みをお持ちだったんです。子どもの成長によって日々刻々とニーズは変わっていきますし、ライフスタイルも多様化しています。こうした変化に対応しながら伴走するためには、継続課金モデルがあっているのではないかと考えています。

 

-伴走しながらレシピのレクチャーなどをしていくことで離脱をしてしまわないのでしょうか

最終的にユーザーさんのペインがなくなって、卒業されていくことは素晴らしいことですし、そういった世界は目指していきたいと考えています。一方で、ライフステージが変わるとその都度悩みも変わっていく側面があります。例えば介護が必要な状況になったり、メタボの診断が出てしまって食事を見直さなければならなくなったり。なので、都度ライフスタイルやライフステージの変化とともに伴走していけるサブスクリプション型のサービスで継続的に利用いただけているのではないかと考えています。

また、提供しているプランも柔軟に変更できるので、今月は4回料理家さんに来ていただくけど、来月は3回と回数を調整したり、一時的にお休みをしたりといったことも可能です。

 

ユーザーはどのプランから申し込んでいるのか?

-現在月2回、月3回、月4回の3つのプランがありますが、どのプランの申込みが多いのでしょうか

今は月2回と4回が半々です。毎週か隔週でお申し込み頂いている方が多いですね。今後、例えば月2回で「もう少し増やしたい」と考える方や、月4回でお休みが多くなりつつある方などに、月3回のプランをレコメンドしていきたいと考えています。

 

-今後さらにブラッシュアップしていきたい点などはありますか

やはり料理家さんとのマッチングの精度ですね。それからパーソナライズの部分をさらに強化していきたいと考えています。今は料理家さんの裁量で提供できるメニューを決めている部分があるので、シェアダイン側で「こういったご家庭では、こういったお料理のニーズがある」などの情報をより正確に提供できるようにしていきたいと思っています。

料理家さんとのマッチングの精度も高めていきたいですし、メニューの最適化もしていきたいと考えています。そこに、テックを活用する領域があると考えているんです。シェアダインはともすると、単純なマッチングサービスにも見えます。ただ、やはり個別のユーザーさんに適した料理家さんをマッチングさせたり、最適なメニューを提供していく部分でテックが必要となってくるので、スタートアップとして立ち上げる必要がありました。

もう一つ、シェアダインではお買い物の部分がユーザーさんにとっても料理家さんにとってもペインになっている現状があります。この部分を、代行するようなパッケージサービスと連携できないかと思っています。

 

サブスクサービス『シェアダイン』の目指す世界

-シェアダインを通してどんな世界を実現していきたいですか

ミッションとして「一世代先に家庭料理を伝える」と言っています。日々の食事を通して、子どもたちに家庭料理を伝えていく、ということをしています。恐らく、今のままでいくと調理も自動化が進んでいくと思います。究極的には全自動化という時代が来るかも知れませんが、一方で誰かのために料理を作ることが見直されるバックトゥヒューマニティー的な動きも起こってくると思っています。料理を誰かのために作るのは素晴らしいことだよ、ということを伝え続けていければと考えています。

あらゆることがテクノロジーに置き換わっていく動きはあると思いますが、最終的にはテクノロジーは豊かさを支える役目になってくるはずです。

 

-シェアダインが届けているのは料理家さんのサービスというよりも、ユーザー体験ということなのでしょうか

はい、おっしゃる通りです。

-ありがとうございました

吉澤 哉
プロデューサー、プランナーとして商品のブランド化・ファンの獲得を目的に各種ブランドサイトを構築。サイト制作だけでなく、イベントのプランニングを多数実施。 大手ECサイトの総合ディレクションやUI改善を担当。 イベントのノウハウで、常にリアルマーケティングを意識した制作をするプロデューサーとして支持される。 テモナ株式会社 PR担当