スーツのAOKIが手がけたスーツのサブスクリプションサービス「suitsbox」が11月、サービス終了をアナウンスしました。
アパレルのサブスクリプションサービスが活況を呈す中でのサービス終了となりました。
AOKIの「suitsbox」はスタイリストが自分に合ったスーツやジャケット、シャツ、ネクタイなど一式をコーディネイトし、月額定額で届けてくれるサービス。
2017年にクラウドファンディング「makuake」で先行してサービスをリリースしたところ、3日で目標金額を達成しました。
目標金額100万円に対して223万円、163人の支援者が集まるなど注目を浴びていました。
AOKIはサービス終了にあたり、
「このたび、現在の事業環境及びサービスの利用状況を鑑み、シェアリングサービスsuitsboxの営業を終了させていただくこととなりました。サービス終了に伴いご迷惑をお掛けいたしますこと誠に申し訳ございません。何卒ご理解賜りますよう宜しくお願い申し上げます。」
というメッセージを出しています。
AOKIのスーツサブスクリプションは「創業時のビジョンを新しい時代に」という考えからスタートしている、と「makuake」では語っています。
スーツがビジネスマンの日常着だった1950年代、当時10万円以上したスーツを誰もが日替わりで着られるように、と仕入れ方式を「一括仕入れ」に変更。
さらに1980年代には素材開発から商品企画、製造、品質管理、流通、販売までを一貫して行うことで、高品質な商品をより購入しやすい価格で提供しました。
「suitsbox」プロジェクトの取り組みのなかで、顧客を調査したときに様々な悩みが見えてきたといいます。
「自分に合うスーツの選び方がわからない」
「スーツは高くて失敗がこわいので、いつも同じものを着る」
など、ビジネスファッションに対して多くの悩みをもっている人が多数いるのが現状です。
こうした背景から、ビジネスパーソンの新しいライフスタイルや価値観に合った「suitsbox」がスタートしています。
「suitsbox」のプランは月7,800円のエコノミー(スーツ・シャツ・ネクタイ各1セット)、月15,800円のライト(スーツ2セット・シャツ3枚・ネクタイ2本)、月24,800円のスタンダード(スーツ3セット・シャツ5枚・ネクタイ3本)の3種類に設定。
クリーニング費や裾直しの代金、往復送料込みで提供していました。
なお、AOKIホールディングスが11月8日に発表した2018年4~9月の連結決算では、最終損益が10億円の赤字と、スーツ離れの傾向が現れた結果となりました。
スーツから離れた若年層をターゲットとした「suitsbox」ではありますが、事業見直しが入ってしまったようです。
参考リンク:「suitsbox」
https://suitsbox.com/