今回もとっておきの海外サブスクリプション事例をご紹介します。ぜひ最後までお読みください。
今回紹介するのはアメリカ、カリフォルニアの花束の通販サービス「Bouqs」です。
売り切り型とサブスクリプションの両方を展開しており、サブスクリプションの場合には定額制で、好みのイメージの花束が定期的に届きます。
2012年の創業以来、順調に成長しており、最高経営者のジョン・タブス氏は2017年のErnst&YoungのEntrepreneur of the Year賞でファイナリストに選ばれたことでも注目を集めています。
花は生ものなので、鮮度が命。購入者に届いた段階で花や葉がしおれてしまっていたりする可能性が高く、品質保持が非常に難しい商材です。
通常、花の配達サービスは、農場、輸入業者、卸売業者、花屋を経て、最終的に購入者に至るまで、多くのステップを踏みます。Bouqsの場合にはカナダ南部、エクアドル、コロンビア、カリフォルニア、ワシントン、オハイオ、メリーランドの農場とパートナーシップを結んでおり、花束は各農場から空輸で購入者に直送されます。
輸送時間の大幅な短縮により、花屋であれば剪定後2週間程度経過してしまうところを、4~5日ほどで購入者に届けることができ、鮮度の低下を防ぐことに成功しています。
また、購入者のもとに届くタイミングで花の状態が最適となるよう剪定、梱包の際にはまだ花弁が開ききらない状態の花を選ぶ工夫がなされています。
農場からの直送は卸業者を通さないことで大幅なコストダウンにもつながっています。
サービスの利用の際にはウェブサイトから配送先、好みの花束のイメージ、ボリューム、配送頻度を設定します。
費用は花束のバリュームによって異なり、3パターンから選択することができます。
配送のスキップや配送日時の変更はいつでも対応でき、ウェブページ上はもちろん、専用アプリ上で変更を行なうことも可能です。
Bouqsでは産地直送であるがゆえに課題もあります。
それはフラワーアレンジメントやラッピングには対応していないということ。サブスクリプションサービスとしては、自分で家庭用に購入するユーザーが多い反面、売り切り型の面でみると母の日やバレンタインなどのギフト需要が高まる時期には不利なように思われます。
また、ラッピングも鮮度を保つ工夫はされているとはいえ、比較的簡素です。自宅用に重きを置くのか、ギフトとしての面を強化していくのか、今後の展開に期待されます。
いかがでしたでしょうか。
今回のポイントとしては産地直送にこだわっているという点。